症例紹介

Case introduction
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腺胃拡張症(PDD)


今回ご紹介するのは、オウムの腺胃拡張症という病気のお話です。

この病気はこれまで原因が不明で治療も困難な病気でした。「でした」と過去形にするにはまだまだ分かっていないことも多いのですが、ここ最近(2009年の報告)になってPDDの原因が「ボルナウイルス」というウイルス感染が原因で発症している事が感染実験によって証明されました。治療の方はというと残念ながら完治が期待できるものではなく、徐々に消耗していずれは亡くなってしまう病気として位置づけられています。

このウイルスは神経が好きらしく、中枢神経や末梢神経に感染します。感染力はそこまで強くないようですが、感染が成立した場合、こいつらをやっつけるのは困難で、頑張って付き合っていくしかないのが現状です。

症状としては消化管症状(食欲不振、嘔吐、下痢など)と神経症状(歩行異常、運動異常、痙攣など)がみられます。特に、この病気の名前にあるように、鳥さんの二つある胃の内の一つ「腺胃」という胃がひどく膨張するのが特徴的で食べたものが胃で停滞してしまい、上手に消化吸収できなくなってしまいます。

こういった症状やレントゲン検査での腺胃の拡張、ボルナウイルスの遺伝子検査で診断する事ができるようになりました。治療はというと、消耗しないように専用の食餌を食べたり、神経炎を抑える抗炎症剤を使用したりして治療を頑張っていきます。これ以上有効な治療法がみつかっていないため、今後の情報の集積と有効な治療法の発見が望まれます。

腺胃拡張症(PDD)の症状

PDD疑いのタイハクオウムさん。コンゴウインコ、ヨウムで比較的多くみられ、その他にも今回の鳥さんのようにバタン類やボウシインコ、オカメインコなどでもしばしばみられます。

腺胃拡張症(PDD)の症状

重度の腺胃拡張を起こしているレントゲン写真。横にして撮った写真ですが、赤丸で示した場所がその問題の場所です。これは分からなくでも大丈夫です。

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