症例紹介

Case introduction
症例紹介の写真

直腸脱


今回ご紹介するのは、お尻から直腸がでてしまったフェレットさんのお話です。

これまでにも何度か、いろいろな動物でお尻からいろいろなものが出ている症例をご紹介してきましたが、いずれも治療が難しく残念ながら亡くなってしまう可能性が高いことをお話ししてきました。

今回は生後1ヶ月前後のフェレットさんがお尻から何か赤いものが出て、元気がないということで来院されました。いわゆる脱腸というのでしょうか、お尻から直腸が反転して飛び出していました。

直腸脱というのですが、若齢のフェレットでこの病気が起こる背景にはたいてい下痢が起こっています。継続的にいきんで、腹圧があがって起こってしまうのです。

今回の写真をみて自分の足と同じ大きさの内臓がお尻から体外に出てしまう状態を想像してみると分かるように、これは非常に危険な状態です。自然に治るものではないし、そのままだと死んでしまいます。

食欲もなく、脱水を起こし全身状態もかなり悪い中、緊急性が高くすぐにでも整復する必要があります。100g程度の小さいからだでも全身麻酔で頑張ってもらわなければなりません。

手術はなんとかかんとかうまくいきました。が、麻酔は安定しません。 最初はみられた自発呼吸もなくなり、人工呼吸を繰り返しました。 心拍数も下がってきました。 緊急薬を投与します。反応はありません・・・。 「やはり耐えられなかったか・・・」

それから20分ほど生死をさまよったのち、奇跡的にも自発呼吸が再開し目を覚ましてくれました。

ただ、かなりぐったりしており、依然として生命の危機にあることはかわりません。

あとは、点滴と保温しながら集中治療室で持ち直してくれる事を期待してこの子の生命力にかけるしかありません・・・。

それから約1週間経過し徐々に改善の兆しがみえ、今では自分からご飯を食べる事ができるようになりました!!

元気もでてきて、今ではケージから脱走せんばかりに動いています。 便も比較的正常な便をするようになり、腸管の壊死もなんとか回避できたようです。

もうここまでくれば、大丈夫でしょう!

こんな小さいからだで本当に最後まで頑張ってくれました。 退院出来る日もそう遠くはないと思います(いや、もう退院です)。

直腸脱の症状

お尻から直腸が飛び出してしまったフェレットさん。かなり状態が悪く、ぐったりして衰弱しています。内臓が体外に出てしまうなんて・・・おそらく相当な痛みだと思われます。

直腸脱の症状

飛び出してしまった直腸。うっ血してどす黒く変色して壊死をおこしかけています。これは非常に危険な状態です。何度もいきんでお尻からさらに出そうとしています。いまから麻酔をして整復しなければなりません。

直腸脱の症状

なんとか無事整復できましたが、麻酔を切っても呼吸が再開せず一向に覚める気配がありません・・・。やはり、耐えられなかったのでしょうか・・・。

直腸脱の症状

約1週間経過し徐々に改善の兆しがみえ、今では自分からご飯を食べる事ができるようになりました!!

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