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今回ご紹介するのは、膀胱の中に石が出来てしまったチンチラさんのお話です。
これまで当院に来院されている、膀胱結石が出来てしまった動物として犬、猫、ウサギ、モルモット、カメさんでご紹介してきましたが今回はチンチラさんの膀胱結石をご紹介したいと思います。
草食動物の膀胱結石となるとやはりカルシウム結石が多いようです。食べているものが影響していると思われます。また、男の子で多く、精嚢腺からの分泌液などが結石の核となり結石ができやすいとされています。他にも膀胱炎が原因で結石ができることもあります。
症状としては、血尿や尿漏れ、頻尿症状が一般的で、場合によっては尿道につまってしまい閉塞してしまうこともあり、非常に危険な病気の一つです。
今回のチンチラさんも血尿を主訴に来院されました。最初は尿検査とエコー検査から膀胱炎が疑われ、エコー検査で膀胱内に結石が確認されました。
最初は内服と食餌療法で頑張ってきましたが、すこしずつ結石が大きくなってしまい、手術に踏み切りました。
麻酔も安定しており、無事、手術も終わりました。
直径1cm程度の楕円形の結石が膀胱から摘出されました。
麻酔から覚めても鎮静剤が効いて、ちょっと眠そう・・・
しばらく、血尿がみられるかもしれませんが、大丈夫。
今後は再発に注意しながら、食餌の管理をしていきましょう!
今回ご紹介するのは、眼球が飛び出してしまったチンチラさんのお話です。
このチンチラさんは隣の県から、なかなかチンチラをみてくれる病院がなく、金沢までこられました。みてみると、眼球がまぶたの外に飛び出してしまっていました。もうおそらく失明してしまっていると思われました。
最初は眼が赤い程度だったそうですが、チンチラを診てくれる病院が近くになくて、いろいろ探されて当院にたどり着いたそうです。なので、時間が経ってしまって、自分でひっかいてひどくしてしまったようです。
このまま置いておいても治る事はありません。目薬などで治療するのも限界があるので、外科的に眼球を摘出する手術をすることを提案しました。
以前に他の病院での手術でチンチラを亡くされたご経験があるようで、少し戸惑う気持ちもあったと思いますが、信じて任せていただきました。
麻酔は比較的安定しており、手術は特に問題なく終わりました。
術後の経過も良好で1週間前後で抜糸がおわり、片眼は失ったもののもう片方は正常に機能しているため、他の子と変わらない生活を送れているようです。
遠方からこられる方が増えてきましたが、やはり近くでしっかり診てもらえる病院があるとその動物達にとっても負担が少なくていいのですが、難しい問題ですね。