まさの森・動物病院
MASA-no-MORI Pet Clinic
-石川県金沢市の動物病院-

まさの森動物病院は、犬猫、エキゾチックアニマル診療・予約診療・往診を行う石川県金沢市の動物病院です。

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ハムスターの症例紹介

ハムスターの歯きり

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今日はハムスターちゃんが来院しました。
これは噛み合わせに不具合があるために、歯が内側に向かってのびてしまった子の写真です。


正常な歯であれば、ごはんの際に歯が擦れ、ちょうどいい長さに維持できるようになっています。
ところが、先天的な噛み合わせの不具合や、落下などの衝撃によって歯根が斜めになってしまう等の原因があると、ごはんを食べても上手に歯が削れてくれず、結果としてこの様になってしまうのです。

放っておくと歯が伸びて口の粘膜をつき刺し炎症をおこし、痛みからごはんも食べられなくなり、亡くなってしまうこともある怖い病気の一つです。
しかし、こういったケースでは定期的に歯きりを行うことで対応が可能です。
この子も元気に毎日過ごしてくれているようです。

当たり前のように、毎日元気にごはんを食べてくれること、いいうんちとおしっこをしてくれることは大切な健康のバロメーターなのです!

結膜炎のハムスター

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先日、ハムスターさんが来院しました。

片方の目が開かなくなってしまって、食欲も落ちている、という主訴で来院されたのですが、確かに片方の目が赤くなり膨れています。

結膜炎であったため、治療法は目薬の投与としました。しかし、相手は小さなハムスターさんですから、的確に目薬をさすのはちょっとコツが必要です。

的確で安全に目薬をさすために、飼い主さんには病院で練習して頂きました。
「なんとか頑張ってみます」とちょっと不安そうな飼い主さんでしたが、その後自宅で一生懸命頑張ってくれたようで、ハムスターさんの目は綺麗に治っています。
食欲も戻り元気に過ごしているとのことで嬉しい限りです。

ハムスターの乳腺腫瘍

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今日のお話は、お腹に大きな腫瘍のあるジャンガリアンハムスターさんのお話です。

この子は、お腹の腫瘍を主訴として来院されました。
ハムスターさんの体長はおよそ6㎝ほど。対してお腹の腫瘍は直径2㎝ほど。
他の動物病院では「摘出手術は不可能」といわれたそうです。

確かに、腫瘍のサイズも大きく尿道も近い場所にありました。

これだけ大きな腫瘍だと、当然出血量も増えることが予想されます。しかしハムスターのような小さな体の子は、輸血が非常に困難なのです。
しかも彼らの出血量の安全域は、おおよそ1ccといわれており、ほんの少しの量が命に関わる量なのです。
そんなわけで、この子の手術は非常に繊細さを要する手術となりました。

手術は無事終了。

体重約40gに対して、腫瘍の重さは4g!
単純計算できるものではありませんが、イメージとしては60kgの人間のお腹に6kgの腫瘍を抱えていたようなものです。とんでもなく大きな腫瘍ですよね。

また、小動物たちの術後管理の難しさは、ワンちゃん猫ちゃん以上のものがあります。
よくある事なのですが、この子も手術した場所をかじって糸を何度かとってしまい、その度に縫い直しました。ナイロン糸はダメだという事で最終的にはステンレスの糸で縫い付けました。

しかし驚異的な回復力と生命力で、感染もおこさず今では傷口はきれいにくっついています。ここまで来れば、一件落着です。

抜糸の日、飼い主さんの息子さんも一緒に来てくれました。
その少年は帰り際に「ありがとうございました!」と、元気よく僕らに御礼を言ってくれました。
その嬉しそうな姿に、僕らもまた元気をもらったのでした。

頬袋がでてしまったハムスターさん

ハムスター
今回ご紹介するのは、頬袋がでてしまったハムスターさんをご紹介します。

ハムスターさんにはご飯を貯めておくことができる“頬袋”が口の中にあります(他の動物でいうとリスさんでも良く知られていると思います)
この頬袋が反転して口の端っこから出てしまったのです(写真)。出てしまった頬袋はまるで“こぶとりじいさん”にでてくる“こぶ”のようです。その煩わしさからしきりになめたり、ひっぱったりしています。

こんなふうに反転して頬袋が出てしまう原因はいくつかあります。
一番多いのは感染です。尖った食べ物が頬に突き刺さって化膿したり、さらに自分で咬んでしまってひどくなったり。
その他にも頬に腫瘍が出来た場合でも出ることがあります。

問題の治療なんですが、
1. 押し戻して温存する方法
2. 外科的に切除する方法
があります。
今回のハムさんは元に戻すのが困難で外科的に切除しました。

昔話の“こぶとりじいさん”みたいに簡単に取ることはできません。

ハムスターの骨折

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今回ご紹介するのは、足の骨が折れてしまったハムスターさんのお話です。

今回のハムスターさんは生後1ヶ月弱とまだ小さく体重も13gしかありませんでした。遊んでいる最中に高所からの落下・・・着地した場所と体勢がマズかったのでしょうか、残念な事に左後ろ足の脛(すね)を骨折してしまいました。

さらに残念な事に、その痛みに対して自分で足先を齧ってしまいました。
動物は痛みに対する因果関係が明確に理解ではないようで、痛み=他者からの攻撃と勘違いして痛みがある部位を自分で攻撃することがあります。

鳥や馬や牛などはお腹が痛いと、後ろ足で自分のお腹を何度も蹴ったりします。

自分で齧ったり舐めたりして、自傷することで余計に悪化することがわかりません。そもそも、人間みたいに他者から治療してもらうという概念がないからそうなのかもしれません。

足の先端はもうすでになくなってしまい、脛の骨が露出してしまいました。従って、痛みからの開放と感染予防を目的に断脚手術を行う事になりました。

まだ幼く、体重も13gと小さいため多少の不安はありましたが、手術は滞りなく終了しました。
 

手術が終わって、麻酔からの覚醒も5分程度と順調に起きてくれました。

局所麻酔や痛み止めが効いているからなのか、手術後すぐにケースの中で、微塵も不自由を感じさせない3本足歩行を僕に披露してくれました!

まだまだ先は長いとは思いますが、3本足でも大丈夫そうですね!!

動画はこちら


ハムスターの不正咬合2

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今回ご紹介するのは、うまくご飯が食べれなくなったハムスターさんのお話です。

予防できそうな病気は出来るだけ何度もこちらでご紹介したいと思っています。

食欲があるのに、うまく食べる事ができない・・・こういったとき、ハムスターさんで多いのは前歯が過剰に伸びてしまっているケースです。

そして、過剰に伸びてしまっている原因のほとんどがケージの格子を齧っている場合です。市販されているケージの一部は金属の格子があるものもあり、みんながみんなそうではないのですが、その金属を齧る癖がある場合、時間をかけて根元から変形してしまいます。

今回のハムスターさんも、うまくご飯を食べれていないようで徐々に痩せてきたという事で来院されました。口の中をみてみると、やはり前歯が伸びすぎていました。飼育環境を伺うと、やはり格子状の金属を良く齧っていたということでした。

市販されているものは、それで大丈夫だと思ってしまいがちですが、エキゾチックアニマルの場合、必ずしもそれが当てはまらないことがあります。飼育経験がある方など、いろんな方からのお話をきくのも大切かもしれませんね。

ねずみ捕りにひっかかったハムスター

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今回ご紹介するのは、ネズミ捕りにつかまったハムスターさんのお話です。

昔に比べればネズミ捕りをご家庭に設置されるかたは少なくなったのではないでしょうか。または猫ブームということもあって、猫を家族として迎えている場合もネズミの心配はほとんどなくなるのだと思います。

やはり、猫とハムスターを一緒に飼育されているかたはほとんどいません。

やむ負えない事情があって、ネズミ捕りを設置しなければならないこともあるでしょう。小動物を飼育されているかたは十分ご注意ください。

ネズミ捕りに引っかかってしまう小動物ではハムスターかシマリスが一番多くみうけられます。
ねずみ取りに含まれる成分の中には毒物が含まれる場合もありますので、注意が必要です。

とりあえず、ご自宅でできることとしたら、小麦粉など口にしても大丈夫なものを身体にまぶして粘着力を無くしてあげてください。ねずみ捕りから逃れようと暴れて体力が奪われてしまうので、それを防いでください


ハムスターの頬袋外反

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今回ご紹介するのは、頬袋が反転してしまったハムスターさんのお話です。

口の中から何かお肉のようなものが出ています。
それが原因でうまくご飯を食べる事ができないようなんです。

そうやって来院されるハムスターさんのほとんどは今回の頬袋(ハムスターさんはリスみたいにご飯を貯めておく袋が両頬にあります)の外反だと思われます。比較的よくみる病気なんですが、どうして起こるのか原因は分かっていません。とても不思議です。

腫瘍があるわけでもなく、感染症があるわけでもなく・・・

頬袋を元に戻せば治る場合もありますが、反転して時間がたっているものや、腫れてしまっている場合はなかなか元通りに戻すのは難しかったりします。

再発を繰り返したり、何度も通院しなければならないのなら、「外科的に切除しておしまい」ってした方がいいのかなって思います。

今回のハムスターさんも、他院での治療の甲斐なく再発してしまい外科的に切除となってしまいました。

でも、これでスッキリ!
自分の頬袋に邪魔されずにご飯を食べる事が出来るようになりました!

ハムスターの甲状腺機能低下症

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今回ご紹介するのは、全身の脱毛と浮腫がみられたハムスターさんのお話です。

甲状腺機能低下症に関しては他の動物種で何度かご紹介しておりますが、簡単に説明しますと、代謝に関わるホルモンである甲状腺ホルモンが低下して起こる疾患で、活動性の低下や肥満、粘液水腫(浮腫をおこす)、全身の脱毛、貧血、低体温など様々な症状が見られます。

おそらく、犬や猫を診療の中心とした動物病院では高齢の犬で診断されることが非常に多いと思います。人間でも40歳を超える女性では注意が必要な疾患の一つだと思います

「代謝」に関わるホルモンなだけに、あちこちで機能しており、このホルモンが低下するだけで、上記にみられるような本当にいろいろな症状がみられます。
死に直結するケースはそこまで多くはありませんが、比較的高齢でみられる疾患なため治療可能な「病気」ではなく「老化」で自己完結してしまっている飼い主さんも少なくないと思われます。

今回のハムスターさんは、全身の脱毛と表情の異常を主訴に来院されました。
この特徴的な悲壮感漂う表情は、甲状腺機能低下による粘液水腫が原因でこのように見えてしまいます。(実際に状態も悪いのですが・・)
全身の脱毛も同じ疾患による代謝の低下が関与していると思われました。

治療は比較的簡単で、甲状腺ホルモンを経口的に摂取するだけ!
うまくいけば、写真のように劇的に良くなってくれます!!
(この症状イコール甲状腺機能低下ではありませんので注意が必要)

ハムスターの腹部体表腫瘤

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今回ご紹介するのは、お腹にできものが出来てしまったハムスターさんのお話です。

何度かご紹介しているハムスターさんの体表腫瘤ですが、やはり他の動物種と比較してもお腹に出来る腫瘤は多いと思われます。

特に、この体高が低く、かつ代謝がかなり早い動物の場合、お腹にできものができるとかなり急速に(1週間で1.5倍くらいになることも)大きくなる事もしばしば・・・歩くたびに床に擦れてしまい、出血や感染症をおこしてしまいます。

さらに、悪いことにその出血や感染症が原因で、その部位を気にして舐めて齧ってしまいなおさらひどくしてしまいます。
日に日に大きくなるのに加えて、そういった状態になると、それ自体で命が無くなるリスクは低いとしても、生活の質はかなり低下してしまいます。

なので、年齢よりも手術可能な状態であれば、できるだけ手術による外科的摘出を提案させていただくことが多くなりました。

今回のハムスターさんも、1歳7ヶ月でしたが手術の是非に関して相談した結果、お腹にできた腫瘤を摘出することになりました。診察した日に手術の予定をいれて2週間後の手術でしたが、その大きさは約2倍にまで成長していました。

麻酔は安定しており、手術も無事終わりました。
お腹の瘤が突然消えて、びっくりしているような歩き方でしたが、術後の経過も良さそうです


ハムスターの皮膚型リンパ腫

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今回ご紹介するのは、顔半分が腫れてしまったハムスターさんのお話です。

顔が腫れてしまう場合、ハムスターさんで一般的にみられるのは頬袋に餌を溜め込み過ぎ。あとは、それに関連して頬袋の感染症や腫瘍などのトラブルでしょうか。他にも、今回のご紹介するリンパ腫や粘液肉腫という腫瘍などでも顔が腫れてきてしまいます。

今回のハムスターさん、最初は目の違和感から結膜炎の治療をしていたのですが、やがて顔半分(左)が目も開けづらいほどポンポンに腫れてきてしまいました。

検査をしてみると皮膚型リンパ腫という血液の癌になっていました。ゴールドハムスターでは比較的報告が多いようです。

ハムスターさんではリンパ腫の確立した治療法がありません。
急激に体重が減少して食欲もあまりありません。このままでは命が危険な状態。手探りの中、できる治療をやってみました。

最初は改善がありませんでしたが、ちょっとずつ腫れが引いて、食欲も体重も改善してきました。

高齢ということもあり、どこまで頑張れるか分かりませんが、なるべく元気で食欲がありいい状態が維持できるのであれば、相談しながらですがこのまま治療を続けてみようと思います。

ハムスターの腸重積

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今回ご紹介するのは、ハムスターさんの腸重積のお話です

腸重積という病気はこれもまた、いろいろな動物で報告があります。動物を飼った事がない方でも、赤ちゃんで時々起こる事があるのをご存知のかたも多いのではないでしょうか。

腸管の中に腸管が入り込んでしまう病気で、そうすると腹痛と血便などを起こします。当然、腸が折り重なってしまっているのでその部分で閉塞を起こし、食べたものはそれより先には行かなくなってしまいます。

時間が経ってしまうと折り重なった部分で血流障害から壊死を引き起こしてしまい、手術でその部分を切除して腸管同士をつなぎ合わせることが必要になることもあります。

今回のハムスターさんは腸重積を起こし、さらに便が出ないのでいきみすぎてそのまま脱腸をおこしてしまいました。

いったん、肛門から水圧をかけて脱出した腸管を整復したものの、二日後に再脱出したため、手術にて腸重積を整復し、壊死した組織を切除。腸管同士をつなぎ合わせる手術をしました。

しばらく絶食したのち、縫った腸管がくっついて、腸の蠕動運動が改善してお尻から便が出るのを祈るしかありません。
これほど、便を待ち望む手術はないのではないでしょうか。


ハムスターの不正咬合

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今回ご紹介するのは、上の前歯が伸びてしまったハムスターさんのお話です。

ご存知の方も多いとは思いますが、ハムスターの前歯は「常生歯」といって、読んで字のごとく常に生え続ける歯なのです。従って、歯が伸び続ける一方で、ご飯を食べたりいろいろなものを齧ったりする過程で適当な長さにまで摩耗して、正常な長さを維持しているのです。

しかしながら、ケージの中には金網を使用しているものがあり、そういった固いものを齧り続けてしまうと歯の根元から変形してしまい、曲がって歯が伸びてしまう事があります。

その結果、歯の噛み合わせが悪くなって、不正咬合という病気となってしまいます。

最初にも書いたように、生涯伸び続ける歯なので正常な摩耗が起こらないような方向に歯が伸び続けてしまうと、うまくご飯が食べられなくなったり、伸びた歯が口の中を傷つけたりいろいろな問題を起こしてしまいます。

今回のハムスターさん、最近よくご飯を残すようで、それに伴い痩せてきてしまったということで来院されました。聴診や触診、体重をはかって口の中をみてみると前歯が異常に伸びて上あごに突き刺さっていました。
おそらく、これが原因でうまくご飯を食べることができなかったようです。

飼育環境を伺うと、どうやら金網のケージを使用しており、よく齧っていたようです。一度、歯の変形が起こってしまうと元には戻せません。定期的に前歯を切る処置が必要になってきます。


ハムスターの前庭疾患

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今回ご紹介するのは、コロコロと回転するようになったハムスターさんのお話です。
動画はこちら

私たちの脳や耳の奥には平衡感覚を調整する組織があります。ここに問題を起こしてしまうと、バランスがとれなくなって上手く歩けなくなってしまいます。

今回のハムスターさんの症状、まっすぐに歩くことが出来ず、すぐに転がってしまうというのは、この平衡感覚に問題を起こしてしまったものと考えられました。ご飯のところまで上手く歩けないせいか、目が回って気持ち悪いせいか、食欲も元気も無くなってしまい、他にも顔が傾いてしまう症状(斜頸)がみられました。

こういうのを前庭疾患というのですが、中耳炎や内耳炎などが原因で起こる末梢性のものと小脳や脳幹に問題が起こって発生する中枢性のものがあります。
本来はより詳細な検査、CTやMRIなどが追加検査として推奨されるのですが、ハムスターほどの小さい動物になるとなかなか困難なのが現状で、これらの症状から推測して治療をしてみて改善の有無を確認していくことがほとんどとなっています。

末梢性の前庭疾患の可能性が低く、症状などから中枢性の前庭疾患を疑い、入院にて治療を開始しました。最初は元気も無く、目をつむってしんどそうにじっとしているだけでしたが、徐々に元気になってくれました。
キャベツが好物らしく、キャベツをおいてしばらくしてもぞもぞしているときの動画をアップしました。食欲も出てきました。やや斜頸は残りましたが、自分で行きたい所にいけるようになるまで改善してくれました。

特に中枢性の前庭疾患はあまり予後がよくなく、残念ながらそのまま亡くなってしまうことも多いのが現状です。