今回ご紹介するのは、糖尿病になってしまったオカメインコさんのお話です。
糖尿病は皆さんも聞いたことがある病気の一つだと思いますが、人だけの病気ではなく、これもまたいろんな動物種で報告がされています。僕が経験しただけでも、犬、猫、ハムスター、セキセイインコ、オカメインコなどで確認されています。
鳥に関しては他にもいろいろな鳥種で報告されていますが、多いのはセキセイインコとオカメインコです。
血糖値のコントロールは概ね二つのホルモン、下げる作用のインスリンと上げる作用のグルカゴンのバランスで成り立っています。人はインスリンによる血糖値のコントロールが優位で全体の70%に及びますが、鳥の場合は逆でグルカゴンによるコントロールが優位とされています。
なので、鳥の糖尿病の場合は、人や犬や猫みたいにインスリンを注射して血糖値をコントロールするような症例ばかりではありません。むしろ、そういった症例の方が少ないと思いますし、実際に飼い主さんが毎日インスリン注射を鳥にするのは無理だと思います。
まだまだ、分かっていない所も多いのですが、鳥の糖尿病の治療は内服による血糖値のコントロールをメインとしています。血糖値を毎日計測するのも困難なので、モニタリングも大変ですが尿の中にどれぐらい糖分が含まれているか、体重の増減をみながら治療をしていきます。
糖尿病になってしまったオカメインコさん。他の動物病院で原因が分からず、徐々に体重が減少していっていました。
糖尿病を疑う症状としては、体重の減少と何よりも写真にあるように「光沢のある多尿」という症状でしょうか。
赤丸で示した試験紙の色が茶色になっていますが、正常なら水色、尿の中に分が含まれると茶色に変色してしまいます。
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