症例紹介

Case introduction
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眼球突出


今回ご紹介するのは、左右の眼球から出血を繰り返したハリネズミさんのお話です。

これまでにも他の動物達での眼球突出(目が飛び出してしまう症状)に関してご紹介してきました。ウサギの胸腺腫という腫瘍で眼球が突出したり、フトアゴヒゲトカゲのリンパ腫という血液の癌でも起こったり、奥歯の感染があって起こったりなど動物種によっても眼球突出にはいろいろ原因があることをお伝えしました。

今回のハリネズミさんでは原因ははっきりとはしませんでしたが、自分で目をひっかいて出血を繰り返して目が飛び出してしまいました。そして、残念なことにすでに失明しているようでした。

このままでは自分でひっかくことでさらに眼球突出がひどくなり、感染や出血を繰り返す可能性が高いこと、すでに失明している可能性が高く眼球の温存のメリットがあまりないことから両目の摘出手術を行いました。

手術は無事に終わって、しばらくしてご飯を食べてくれました。ハリネズミさんに関しては目が見えなくなってもすぐれた嗅覚によってそこまで普段の生活に支障がないことの方が多いように思います。

眼球を摘出することに対しては飼い主さんも本当に悩まれたと思います。手術のリスクを考えても、これ以上生活の質を低下させないためにも眼球摘出をしてよかったと、僕も思います。

眼球突出の症状

眼球が飛び出してしまったハリネズミさん。自分でひっかいたり、ぶつかったりして出血を繰り返していました。血液が固まったもので眼球が覆われています。(反対側も同じような状態です)

眼球突出の症状

綺麗にしたのち、手術によって両眼球を摘出しました。摘出した眼球を病理検査したところ、腫瘍などの命に関わるような問題はなく予後は良さそうです。(眼球の構造は破壊され、やはりすでに失明していたようです)

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