症例紹介

Case introduction
症例紹介の写真

横隔膜ヘルニア


呼吸がいつもと違う?ウサギの横隔膜ヘルニア
ウサギは非常に繊細な呼吸器系を持っており、呼吸の異常は命に関わる重要なサインです。もし、お腹を大きく動かして苦しそうに呼吸をしていたり、座り込んで呼吸を整えるような仕草が見られたら、それは横隔膜ヘルニアの可能性があります。

これは、胸と腹を隔てる筋肉の膜である「横隔膜」に穴があき、本来お腹にあるべき胃や腸が胸の中に飛び出してしまう病気です。

症状:呼吸のサインを見逃さないで
ウサギは胸式呼吸が苦手な動物です。横隔膜ヘルニアになると、以下のような症状が見られます。

腹式呼吸の強調: 胸の動きではなく、お腹をペコペコと大きく動かして無理やり呼吸をしようとします。

呼吸困難・努力呼吸: 常に苦しそうで、鼻を広げたり、首を伸ばしたりする姿勢をとることがあります。

食欲・活動性の低下: 呼吸が苦しいため、食事量や動きが極端に減ります。

↓の動画で見られる特徴: お腹の動きが非常に大きく、早いです。また、少し動いただけですぐに座り込んで呼吸を整える様子が確認されることがよくあります。
横隔膜ヘルニアのウサギの呼吸


原因:なぜヘルニアになるの?
主に3つのパターンが考えられます。特に高齢のウサギさんでは注意が必要です。

後天性: 加齢などにより横隔膜の筋肉が薄くなり発症するケースで、このパターンが大半を占めます。特に、未去勢の男の子で高齢のウサギさんに比較的多く見られる傾向があります。(画像のウサギさんは12歳の女の子)

先天性: 生まれつき横隔膜の一部が欠損しているケースです。若齢で発症することがあります。

外傷性: 高いところからの落下や強い衝撃を受けた際に横隔膜が破れるケースです。肥満や腹圧の急激な上昇も引き金になります。

治療:専門的な診断と慎重な判断が必要
横隔膜ヘルニアは自然に治ることはありません。

診断の注意点: レントゲン検査だけでは肺の腫瘍と画像が似ているため、間違われやすい疾患です。正確な診断のためにCT検査を行い、慎重に状態を把握することが重要です。

内科的管理: 呼吸の状態が安定しない場合は、酸素室への入院が必要となります。

外科的治療: 根本的な解決には、開胸または開腹手術による横隔膜の修復が必要です。ただし、ウサギは麻酔のリスクが高いため、専門的な判断が不可欠です。

予防:異変を早く察知するために
日頃の呼吸観察: 普段のリラックス時の呼吸数や、お腹の動きを把握しておくことが大切です。「あれ、いつもよりお腹が大きく動いている?」という違和感は、病院へ行く大切なきっかけになります。

肥満予防: 適切な体重管理を行うことで、腹圧による横隔膜への負担を軽減します。

落下事故の防止: ケージのレイアウトや、部屋んぽの環境を見直し、高い場所からの転落を防ぎましょう

呼吸の異常は一刻を争う場合があります。動画がある場合は、相談時にぜひ添付してください。早期の対処が、ウサギさんの苦しみを和らげる鍵となります。

公式Youtubeチャンネル
おすすめ動画
  • 獣医師が教える飼い方9つのポイント

  • 獣医師が教える多い病気5選

ウサギの動画リストを見る
来院が難しい方

まさの森・動物病院は、診療時間に来院いただくことが難しい場合に、様々な診療方法をご用意しております。

往診

来院が困難な動物については午前と午後の診療の合間に、ご自宅までお伺いする往診にて診察・治療を行っています。

夜間診療

急患の場合には、夜間・休日の時間外診療をお受けしています。一人での診療になるため対応できない場合もございますが、精一杯診療させていただきます。

遠隔診療 ※準備中

エキゾチックアニマルの診療可能な動物病院はかなり少ないのが現状です。当院は日本全国からのご相談にもZoomに繋いで遠隔にて対応させていただきます。