症例紹介

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鉛中毒


鳥さんはきらきら光るものが大好き。

アクセサリーなどのキラキラしたものを突ついたり、おもちゃについている金具を突ついて遊ぶ行動を目にしたことのある人は多いと思います。

好奇心旺盛にあちこち探索しては突ついて遊んでいる姿は可愛いものですが、注意しなければならないことがあります。 それは、誤飲。 どんな動物でも誤飲の危険性に注意を払う必要はありますが、とりわけ鳥さんで注意したい誤飲が「なまり」の誤飲です。

実は、鉛は案外私たちの暮らしの中によく使われているものなのです。 例えばカーテンなどに使われる「おもり」、釣り道具のおもり、ケージの塗料などちょっとした金属製の金具なんかにもよく使われています。

そして、鳥さんの咬む力は自分たちがおもっているより強く、また鋭いため、金具をツンツンして遊んでいるうちに鉛を体内に取り込んでしまっているということがあります。

鉛中毒の診断は、症状とレントゲン検査で診断します。 血液中の鉛濃度を測定する方法もあるんですが、30gの小鳥さんには採血自体がなかなか困難な場合も多いので、一般的ではありません。 最初は案外元気なんですが、日を追うごとに元気や食欲がなくなってきます。

僕が鳥の臨床を勉強する前はこんな病気は教科書でしかみることのできない、過去の病気だとばかり思っていました。 しかし、実際に鳥の診療をすると、鉛中毒はごく一般的にみられる病気の一つでした。 それどころか、「鳥の臨床をする先生は鉛中毒の治療に必須の解毒剤を持っていないと鳥の臨床医ではない」といわれるくらい、鳥を診るドクターにとっては最もポピュラーな症例の一つなのです。

「おもちゃでよく遊ぶ子なんですが、最近だんだん元気が無くなってじっとしている」なんていう症状のある方はすぐさま病院へ受診されることをお勧めします。早い対処が鳥さんの明暗を分けます。

それではみなさん、今日もジメジメしていますが、元気に過ごしましょう!

鉛中毒の症状
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