まさの森・動物病院
MASA-no-MORI Pet Clinic
-石川県金沢市の動物病院-

まさの森動物病院は、犬猫、エキゾチックアニマル診療・予約診療・往診を行う石川県金沢市の動物病院です。

トップイメージ

HOME

爬虫類・両生類の症例紹介

便秘のギリシャリクガメさん

0000006162.jpg
昨日はギリシャリクガメさんが来院されました。2-3週間もうんちが出ていないとのことでした。レントゲンを撮るとうんちがいっぱいたまっていました。

40度ぐらいのお風呂にしばらく入ってもらったところ、無事うんちが出てきました!

カメさんは変温動物、環境の温度に依存して代謝をまわしているんですね。なので、お風呂に入ってもらうことで一時的に代謝が亢進して胃腸の動きもよくなるんです。

でもやり過ぎると、未消化のうんちが出てくることもあるので注意が必要です。

天候も悪い中、遠方からうちの病院を探して来院してくれました。カメさんも元気になって、飼い主さんも喜んで帰っていきました!

何よりです。

中耳炎のカメさん

0000006144.jpg
先日立て続けに、中耳炎のカメさんが来院されました。切開•洗浄により膿を出したのですが、中からクズクズの固まりが出てきます。

カメは人間の耳と違い、外耳というものがありません。
人が耳掃除する部分が無く、目の横に鼓膜がある、という造りになっています。
ですから、外見上も穴ぼこはあいておりません。

写真のように、中耳炎になった耳は顔の一部がポコンと腫れあがり、飼い主さんも異常に気づきやすい病気の一つです。
自然界では当たり前に整っている環境を、水槽ケースの中で再現するのはなかなか難しいですね。

リクガメ3兄弟のバスタイム

0000006146.png
まだまだ寒い日が続きますね。みなさん風邪などひかれていませんでしょうか。
体の心まで冷えてしまうこんな寒い日には、暖かいお風呂にゆっくりつかるのが一番ですね。

我が家では、お風呂に入るのは人間だけではありません。
カメたちもお風呂にはいります。(もちろん人間のお風呂場ではありません。カメには色々と寄生虫も多いので、触ったらちゃんと手を洗いましょう。)

彼らは爬虫類ですので、変温動物です。
外気温に伴い、体温も変動します。
我が家のカメは温暖な地域に生息するリクガメなので、彼らにとって日本の冬は寒いのです。ですからエアコン&ヒーターは必需品です。

それでもやはり冷えてしまうと、ちょっと便秘ぎみになってきます。同時に食欲も低下します。

そんな時はこうして温浴をしてやります(溺れないようにお湯の量に注意)。
しばらくすると、腸管運動や代謝が活発になります。
その結果、便秘が解消!
あまり長くつけると、腸管が元気に動き過ぎて未消化のものまで出てきてしまうので、そこそこでお風呂終了です。

お腹がスッキリして体もあたたまったカメたちは、食欲も旺盛になります。
沢山食べて沢山出ていることは、一番分かりやすい健康のバロメーター!
ついでに甲羅も綺麗にしてあげました。

もそーっとした動きが愛らしい、まったりカメのまったりお風呂のお話でした。

グリーンイグアナの肺炎

0000006148.png
先日グリーンイグアナさんが来院されました。

1週間ほど前に飼育ケースから脱走して、約1日、行方不明になっていたそうです。
発見してからは、いつもの暖かなお部屋に戻っていたのですが、段々と食欲が低下し、お腹もポンポコリンになってきたとのことで来院されました。

グリーンイグアナは美しい体色を持つ動物ですが、体調を崩してからは褪せた色に変化してしまったそうです(写真左が初診時)。
異物を食べた可能性も考えられましたし、そうじゃなくても寒いところで一晩過ごしたことから体力も消耗しているはずです。
経緯及び状態から、緊急性が高い症例といえるので、すぐにレントゲン検査を実施しました。

検査の結果、異物を食べた可能性は低かったものの、肺炎をおこしていることが判明しました。
左右の肺を比較すると、赤丸で囲んだ所がモヤモヤと白いのが分かります。
(肺は空気を多く含む臓器なので、正常ならレントゲンでは黒く映ります)
肺炎は亡くなる危険性の高い病気の一つです。入院による集中治療も検討しましたが、入院によるストレスや飼い主さんの飼育経験から自宅での治療を頑張ってもらうことになりました。
また、食欲の低下も顕著だったため、今回はいくつかお薬を合わせた皮下点滴注射をしました。

グリーンイグアナさんの体調不良について、原因と治療方針を話し合い、飼い主さんは少し安心して帰っていかれましたように見えました。
爬虫類を診てくれる病院が少ないため、きっと、異変に気づいてから少しずつ弱っていく姿をみて、一人で不安な夜を過ごされたのではないかと思います。

遠方にお住まいの飼い主さんは、翌日Facebookを通じて「徐々に快方へと向かっている」とのご報告をくれました。

それから約2週間・・・元気になっているか気になる日々でした。

肺炎の状態を確認するため再度レントゲン検査をしました。
すると、以前の白いモヤモヤがすっきりと消え、正常な肺に回復していました。(レントゲン写真右)

今では食欲も回復し、出るものもちゃんとでているようです。
ガスがたまりポンポンだったお腹はすっきりとし、体色は目の覚めるような鮮やかなグリーンになりました。
爬虫類や鳥類は本当に発色が美しいですね!

飼い主さんの懸命なお世話が功を奏したのでしょう。爬虫類を含むエキゾチックアニマルでは発見が遅れて亡くなってしまうことも多い中、この短期間で見事に完治していました。
最初に来られた時とは違い、レントゲン検査で元気に暴れるグリーンイグアナさん、レントゲン検査でいい検査結果を聞いて喜んでくれた飼い主さん・・・「元気になってくれてありがとう」、そういいたくなる症例でした。

ウーパールーパーの手術

0000006154.jpg
今日もまさの森•動物病院には色々な動物たちが訪れました。

さて、今日の症例は、アルビノのウーパールーパーさんです。
飼い主さんによると「4〜5日間ごはんも食べずぐったりしている」とのこと。

ところで皆さん、ウーパールーパーってご存知ですか?
1985年に日清焼きそば「UFO」のCMに登場したことをきっかけに、一世を風靡したそうです。
深海魚のようなぷるぷるした体から小さな手足が生えており、顔の横からは珊瑚礁のような形状をしたエラが突出していて、龍の赤ちゃんのような印象を与えます。ユラユラと水底を歩く姿は「謎の生物感」満点です。

本日ご紹介するウーパーくんは、その中でも「アルビノ」といって色素のない個体です。アルビノは犬、猫、ネズミや蛇などでも存在し、それらは色素がないため白く、それが高貴な印象を与えたり美しいと評価されることがあります。
ただ、アルビノの子で耳が聞こえない、目が見えない、というのはよくあることで、先天的に障害を持つ割合は高いのです。

ウーパールーパーにおいても、アルビノの子は大抵、視力が弱いです。
そして、そうゆうウーパーくんは、よく誤飲をします。

そこでまずレントゲン検査。
「あ〜、、、やっぱりかぁ。」
異物の存在を確認。

というわけで、手術で摘出となりました。

こんなに小さな体に3つも飲み込んでしまっていたため、胃壁がすでに一カ所破れてしまっていました。全て摘出後、麻酔から覚めて元気よく泳ぐ姿を見てほっとしました。お腹がスリムに戻ってよかった。
これからはごはんだけ食べて、元気に大きくなれよ!

視力が弱いため、水槽の底にしいてあった石ころを食べ物と誤って3つも飲み込んでしまったようです。
アルビノに限らず、ウーパールーパーを飼育している方は、予防として「水&隠れ家&ポンプ」だけのシンブルなお部屋にしてあげて下さいね。
くれぐれも誤飲しそうなものは置かないよう注意してあげましょう。

カメの卵詰まり

クサガメ
今日のお話は、卵が卵管で詰まってしまう恐い病気「卵詰まり」になってしまった、クサガメさんのお話です。

卵詰まりは、産卵する動物に起こる病気です。
まさの森•動物病院でも、鳥、蛇、カメ、トカゲさんたちの卵詰まりを診てきました。

今回のクサガメさんは、拾って飼育し始めたのが10年前、という古株のカメさん。
毎年冬眠して、一年に卵を10個前後産卵していたそうです。
元気満点な生活を送ってきただけあって立派な体格ですよね。我が家のそよかぜが一層小さく見えます。

詰まり具合にもよりますが、カメさんの卵詰まりは、殆どが手術を必要とします。しかし手術となれば一大事です。
始めは投薬によって自力で産卵できるか様子をみていたのですが、自力では出ず、今回手術に踏み切りました。

レントゲンでもお分かりになると思いますが、無数の卵が体内に留まっているのが分かります。

手術当日。時間がかかる事が予想されたので、昼の手術時間ではなく夜に手術することになりました。
8時30分作業開始。
お腹を開いてみると、卵がデルワデルワ!内蔵の半分くらい卵かと思う勢いで出てきました。完全に卵になっているものから、卵の元のようなものまで。

ずらっと整列させてみましたがとんでもない量でした。

回復した甲羅が塞がるまでの間、胃に通したチューブを使って食事を流し入れます。
術後しばらくお預かりしていましたが先日無事退院されました。
今は飼い主さんが、チューブからごはんをあげてくれています。
甲羅がくっつくまで1〜2ヶ月の間、飼い主さんも大変ですが、何とか命はつなげる事ができました。

鶴は千年、カメは万年と言いますから、まだまだ長生きするかもしれませんね。
手放しに安心できる所まで来たとは、まだ言い切れませんが、きっと元気になってくれるようあとは祈るばかりです。

ヒョウモントカゲモドキの消化管内異物 飼育環境のレイアウトに注意!

トカゲ
今日お話するのは、餌と一緒に砂を食べてしまい、砂が消化管内に溜まってしまったヒョウモントカゲモドキさんのお話です。

飼い主さんたちは、飼育環境をより自然に近づけてあげようという親心から、ケースの中に砂を敷いて飼育する場合があります。
すると、コオロギを捕食する際に砂も一緒に食べてしまうことがあります。

誤飲してしまった砂は次第に体内に蓄積し、食欲不振や閉塞を起こしてしまい、最悪の場合死に至るケースもあります。

こうした悲しい事故を防ぐために、飼育環境のレイアウトはシンプルな造りをおすすめしています。

この飼い主さんは健康診断でいらっしゃったのですが、レントゲン検査の結果、砂が蓄積していることが分かりました。
すぐにレイアウトを変更して、2週間後にはキレイに砂は排出されていました。
大事に至ることがない段階で対策をとれて何よりなケースでした。

不自然な環境下ではストレスを溜めるケースもある一方で、自然を再現しすぎることで起こる別の問題もあります。その塩梅は難しい所ですが、こうして健康診断で分かる事もあるのです。

とりわけ、エキゾチックアニマル(大雑把にいって、犬猫以外の色んな動物)の飼育では、情報交換をする場が少ないです。個人個人がネットやマニアックな雑誌で情報を集め飼育されているのが現状です。
エキゾチックを積極的に診療する病院として、情報共有のホットスポットとしてもお役に立てるよう工夫して行きたいと思う次第です。

今日は朝からジメジメしていますが、気分は晴れやかに、今日も一日笑顔で頑張ります。

ツノガエルの体に潰瘍が・・・

ツノガエル
今回はツノガエルというカエルさんの体に出来てしまった“潰瘍”をご紹介します。
(カエルが苦手な方、すみません・・・)

最初なので、このカエルさんについて少し紹介させてください。

ツノガエルはペットフロッグとして比較的多く流通しているカエルさんの一つです。ツノガエルさんにもいくつか種類があります(ベルツノガエルやクランウェルツノガエルなど)。
アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルなど南米原産のカエルさんなんですが、最近では国内で繁殖されたものが多く出回っています。

このツノガエルさんは土の中や葉、水苔に半分埋まるように待ち伏せして昆虫や小動物が目の前を通り過ぎると「バクッ!!」と一口で飲み込んでしまいます。 代謝は非常に遅く、さらにじっと待ち伏せしているのであまり体力も消費せず、大きくなると3ヶ月ぐらいご飯を食べなくても生きていられます(外気温に左右 されますが)。

そんなツノガエルさん、じっと我慢強く動かずにいるせいか、しわの寄るところや地面に接触している場所で潰瘍を起こすツノガエルさんを比較的よくみます。
今回のツノガエルさんも脇腹とおしりに潰瘍ができてしまいました。

代謝が遅く、治療には2ヶ月かかってしまいましたが、無事完治!飼い主さんも本当に我慢強く、最後まで一生懸命お薬を飲ませてくれました。

小さいカメさんの肺炎

カメ
今回ご紹介するのは、肺炎になってしまったカメさんです。

このカメさんは生まれて2ヶ月ほど、大きさにして3cmほどのミドリガメさんです。このカメさんは飼い主さんにとてもかわいがられ、お世話もしっかりされていたにもかかわらず、ある日をさかいにご飯をたべなくなってしまったのです。

当院に受診され、診察してみたところ水に浮かんでいる状態で右側が沈んで、傾いて浮いているではありませんか。こういう時に疑われるのは肺炎です。

レントゲンを撮ってみると
右の肺が白くもやがかかっていました。
症状からもこれは肺炎だと診断。
自宅での治療が困難な状態であり、入院して治療することになりました。

小さいカメさんは免疫力も体力もあまりなく、治療の甲斐なく亡くなってしまう子が多い中、この子はめきめきと元気になりご飯も食べてくれるまでに改善してくれました。

最近は近所の川で拾って育てられたカメさんも家族のように大切にされる方が増えてきて、僕も治療のやりがいがあるというか・・・大切にされている小さな動物達をみることができて嬉しくて、自分ももっと頑張ろうという気になります。

クレステッドゲッコーのクル病

クルステッドゲッコー
今回ご紹介するのは、クル病(代謝性骨疾患)になってしまったクレステッドゲッコーさんのお話です。

クレステッドゲッコーはヒョウモントカゲモドキと並ぶほど流通している非常にメジャーなヤモリの仲間の一つです。クレステッドゲッコーは睫毛から側頭部、肩にかけてその特徴的なトゲトゲが冠に見えることからクレステッド(王冠)という名前がついています。
原産はニューカレドニアというオセアニアにある島国で本種は国内繁殖が確立していることから、比較的よく店頭でみられます。

爬虫類の中でも夜行性の種は紫外線照射不要と考えられているのですが、クレステッドゲッコーは夜行性にもかかわらず自然界では日光浴をしているのが確認され、飼育下でも紫外線照射は必要なのかもしれません。

今回の、ヤモリさんは前足の運びが少し悪く、歩くときに片足がひっくり返るということで来院されました。レントゲン検査をしてみると、正常なものにくらべて全体的に骨が薄く感じられ、この症状はクル病による低カルシウムが起こっているのではないかと考えられました。

お薬を飲ませて約1ヶ月、徐々にではありますが前足がひっくり返るのが減ってきて調子は良さそうです。