まさの森・動物病院
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-石川県金沢市の動物病院-

まさの森動物病院は、犬猫、エキゾチックアニマル診療・予約診療・往診を行う石川県金沢市の動物病院です。

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うさぎの症例紹介

みんなのウサギさんは大丈夫ですか? ウサギさんの不正咬合

ウサギ
今日のお話は、ウサギさんの不正咬合です。

歯並びがバラバラになる「不正咬合」は、ウサギ、ハムスター、リスなどの「げっ歯類」全般でおこる場合があります。
今回のウサギさんの写真の通り、バラバラに生えた歯は削られる事なく好き勝手に伸びて行ってしまいます。
この子の場合、歯茎に歯が突き刺さる寸前で処置ができて幸いでしたが、中には歯茎を突き刺してしまっている場合もあります。

そもそも、
げっ歯類の歯は、僕たち人間とは少し違います。
生涯歯が伸び続けます。一方で、毎日固いものをかじったりすり潰すので、歯がどんどん削られていきます。

歯の伸びるスピードと歯が削れて行くスピードのバランスが良好であれば、歯は一定の長さに保たれます。ところが、飼育下で、柔らかい食事ばかりとったり、逆にゲージなど固すぎるものをかじることによって、歯の生える方向がバラバラになってしまうことがあります。

変な方向に伸びた歯は、うまく削られる事がなく、どんどん伸びて行ってしまいます。しまいに歯茎を突き刺してしまうことに、、、、ううっ考えただけで痛いですよね。

そうなると当然食欲の低下が起こり、栄養面や細菌感染など様々な問題が起こり、命は危機的状況にさらされることになります。

そういうわけで、不正咬合のげっ歯類の動物たちには、定期的な「歯きり」が必要です。歯は人間でいうところの爪に似ているでしょうか。
伸びすぎたところは切っても痛くありませんのでご安心を。

定期的な歯きりさえ続ければ、不正咬合で命を落とす事はありません。

みなさんも一度おうちのウサギさんやハムスターさんの歯をよーく見てみてくださいね。

ウサギの鉛中毒

20170130

今回ご紹介するのは、カーテンのすそをカジカジしていたウサギさんのお話です。

部屋で遊ばせていた時、たべちゃいけないものを食べてしまう事故はみなさんもご存知だとおもいますし、きっと注意されているのではないでしょうか。
それでも、一瞬の隙に起こってしまうのだと思います。

だいたい1歳前後あたりの、比較的若齢で好奇心旺盛な年頃に多いと思われます。

今回のウサギさんもそれぐらいの年齢でした。
カーテンのすそを齧って、何か金属のようなものを食べているという事で大丈夫なものか、電話でお問い合わせがありました。

鳥の鉛中毒でもご紹介しているように、カーテンの下には重しとして鉛が入っており、鳥さんもそれを間違って食べてしまって中毒になってしまいます。

今回のウサギさんは発見がはやく、処置もはやく始める事ができたので、大事には至りませんでした。

皆さんもお気をつけ下さいね!


ウサギの眼窩膿瘍

20161106

今回ご紹介するのは、目がポンポンに腫れてきてしまったウサギさんのお話です。

目が飛び出してきてしまうことを眼球突出といいますが、ウサギの場合はこの症状がでる病気がいくつかあります。例えば、エンセファリトゾーン症(寄生虫)や胸腺腫(腫瘍)などでしょうか。

そして、ウサギさんの眼球突出の原因で比較的多くみられるのが今回の膿瘍です。

眼球の奥に膿が貯まってきて、眼球を外に押し出すように膨らんでくる病気なんですが、膿が貯まってくるという事はどこかで感染を起こしているということになります。
どこで感染があるかというと、口の中・・・つまり奥歯の根っこで感染を起こして膿が貯まってきてしまうのです。

今回のウサギさんも左の奥歯の不正咬合があり、奥歯の根っこに感染を起こしてしまいました。エコー検査と細胞診で膿が貯まっているのを確認して、切開・排膿処置を行いました。

最初は元気も食欲もなく、ガリガリでしたが、経過は良好で体重も順調に増えてきてほぼ正常な状態にまで改善してくれました。今後は再発に注意して慎重に経過を観察していかなければなりません。


ウサギの子宮腺癌

20161020

今回ご紹介するのは、陰部からの出血が止まらないうさぎさんのお話です。

「ウサギにも雌なら生理による出血がある」

ウサギを飼われている方でもそう思われている人は多いのではないでしょうか。

でも、ウサギの場合、人や犬のように発情周期に伴って陰部からの出血がみられることは基本的にはありません。

ウサギの雌で陰部からの出血がみられた場合、子宮に問題があるのかもしれません。

4歳以上のウサギの未避妊雌では50-80%で子宮腺癌がみられたという報告もあります。この病気は予防(不妊手術)が何よりも大切です。年齢を重ねるに伴って、発生率が高くなって行きます。

今回のウサギさんも、血尿がみられるということで連絡がありました。
学校で飼育されているウサギさんで、年齢は正確には分かりませんでしたが、それなりに高齢のようです。

レントゲン検査およびエコー検査の結果、子宮に腫瘤があることが判明し、全身麻酔による開腹手術で卵巣と子宮の摘出手術を実施しました。

肺への転移はなく、今では元気に過ごしています!

ウサギの胃うっ滞症候群(毛球症)

20160820

今回ご紹介するのは、ごはんを食べなくなったウサギさんのお話です。

草食動物がご飯をたべなくなったら・・・犬や猫みたいに数日様子をみても大丈夫かな?また、自然と牧草を食べ始めるんじゃ無いかな??
(犬や猫なら大丈夫というわけではありませんが・・・)
という感じでウサギさんやモルモットさんの健康状態を管理している飼い主さんは案外多いのではないでしょうか?
草食動物では命に関わる事も多く、非常に危険な状態かもしれません。

その原因の一つとしてとても多いものに胃うっ滞症候群があげられます。

胃のうっ滞(胃の内容物が胃から出て行かず渋滞してしまう状態)は、高い糖質と低繊維の食餌、ストレス、運動不足、毛の摂取、脱水などいろいろな原因と関係しています。

早期に異常を確認して治療を開始すれば数日で改善することが多いのですが、なかなか改善しない場合もあります。特に大量の毛を摂取していたり、胃の内容物がカラカラに乾いてしまって塊となっている場合・・・治療に反応しなければ、手術をしなければなりません。

今回のウサギさんも食欲不振と便が出ていないということで来院されました。触診では腸管内のガスと胃の中に固いものがあるのが確認され、早期に治療を開始したものの、あまり改善が見られず各種検査の結果、外科的治療を選択せざるを得ない状況となってしまいました。

胃をあけて、中をみてみると大量の毛玉が・・・。少しずつほぐして摘出していきます。手術は無事終わり、次の日には食餌をいつも通りに食べ始めました。
便も出るようになり、一段落。術後の経過も順調です。

しかしながら、一般的には胃のうっ滞での外科的手術の成績はあまり良くないとされ、最終手段なのかもしれません。


ウサギの肉垂皮膚炎

20160406

今回ご紹介するのは、首の下の脂肪が多くて皮膚炎を起こしてしまったウサギさんのお話です。

雌のウサギさんは性成熟に伴い、顎の下に脂肪が蓄積していきます。これを肉垂といったり、エプロンといったりします。個体差が大きく、女の子すべてで今回のウサギさんのように大きく発達するわけではりません。

ただ、今回のウサギさんのようにかなり大きく発達してしまうと皮膚の谷間が擦れて炎症が起きてしまう事があります。(間擦疹といいます)

そうすると、ウサギさんは痒いので自分で舐めて齧ってなおさらひどくしてしまいます。ホルモン由来のものなので肉垂を外科的に切除する以外はなかなか根本的な治療が難しく、痒み止めや抗生剤の内服で辛抱強く治療していきます。
(なので再発するかもしれません)

時にはエリザベスカラーが必要なこともあります。
自然界では発達しすぎた肉垂が擦れて皮膚炎起こすことはないのでしょうか・・・その場合、そのウサギさん達はやはり舐めて治してしまうのでしょうか・・・(今回のように舐めたらよけいひどくなるような気がしますが・・・)
不思議です。