症例紹介

Case introduction
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腹部ヘルニアと卵閉塞


今回ご紹介するのは、卵が二つ詰まってしまったセキセイインコさんのお話です。

鳥を飼われているかたはご存知の方も多いとは思いますが、雌の鳥は伴侶がいなくても無精卵を産む事があります。そして、発情と産卵を繰り返すことで腹筋が裂けて内臓が出てきてしまう病気、「腹部ヘルニア」という病気があります。

これになってしまうと、お腹が膨れて来てしまいます。

それ以外に症状がないこともありますが、場合によっては致死的なイベントが起こる事もあります。

例えば、腸閉塞です。裂けた場所に腸管が落ち込んでしまいねじれてしまうと便が出なくなって急死することがあります。

また、今回のように卵管が落ち込んでしまうと卵管が蛇行したり折曲がったりしてスムーズに出産が行えず、卵詰まりになってしまうことがあります。

今回は無事に二個とも手術なしで摘出することができましたが、開腹手術をしなければならない場合もあります。

何度もお話してはおりますが、基本的には発情しないような飼育環境を整えてあげる事が大切なのかなと思います。(なかなか難しいですけどね・・)

腹部ヘルニアと卵閉塞の症状

腹壁ヘルニアになってしまったセキセイインコさん。お腹が腫れている以外は症状がなかったりすることも多く、どこまで積極的に治療をすればいいか飼い主さんと相談でしょうか。

腹部ヘルニアと卵閉塞の症状

仰向けで撮影したレントゲン写真。ヘルニアがある場合、卵ができてしまうと卵管が蛇行してしまってうまく産卵ができずに、お腹の中で卵が渋滞してしまうことも。

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