症例紹介

Case introduction
症例紹介の写真

高尿酸血症


今回ご紹介するのは、後ろ足を引きずって調子が悪そうなローソンアゴヒゲトカゲさんのお話です。

ローソンアゴヒゲトカゲはオーストラリアに生息しているトカゲの一種です。(同じく人気があるトカゲの一種であるフトアゴヒゲトカゲといろいろな共通点があります)簡単にいうと、フトアゴヒゲトカゲを手のひらサイズにまで小さくしたような感じでしょうか。飼育方法も比較的確立しており、飼いやすい品種の一つとされています。

今回のトカゲさん、後ろ足がおかしいということで来院されました。レントゲン検査をするも、大きな異常は見つからず・・・原因が分からず血液検査をすることになりました。

その結果、尿酸の数値がとても高いことが分かりました。

僕らと異なり、爬虫類は蛋白質の最終代謝産物を尿酸という固形で排泄します。僕らは腎臓で尿を作る時に尿素として液体で排泄します。しかしながら、遺伝的な背景も含みプリン体を過剰に摂取すると尿酸が蓄積し「痛風」となってしまうことも人間ではあります。

それに対し、爬虫類では腎臓が悪くなって、尿酸の排泄に支障をきたすと「痛風」になってしまうこともあります。

従って、爬虫類でも人間でも「痛風」の治療は同じお薬をつかうことがあります。検査と治療の甲斐もあってか、順調に尿酸の数値は下がって、元気になってくれました。(いまではまったく普通に歩いて元気で食欲もあります!)

高尿酸血症の症状

ローソンアゴヒゲトカゲさんの写真。アトアゴヒゲトカゲを小さくした感じでしょうか (体重は60gほどで手のひらサイズ)。とても大人しく、飼いやすいトカゲの一種とされています。

高尿酸血症の症状

レントゲン上は特に大きな異常はなさそうです・・・

高尿酸血症の症状

採血しているところです。しっぽから採血します。とてもお利口で、終始協力的でした。(小さいので採血量に注意ですが・・・)

関連する症例
公式Youtubeチャンネル
おすすめ動画
  • 獣医師が教えるヒョウモントカゲモドキの病気6選

  • 獣医師が教えるフトアゴヒゲトカゲに多い病気5選

トカゲの動画リストを見る
来院が難しい方

まさの森・動物病院は、診療時間に来院いただくことが難しい場合に、様々な診療方法をご用意しております。

往診

来院が困難な動物については午前と午後の診療の合間に、ご自宅までお伺いする往診にて診察・治療を行っています。

夜間診療

急患の場合には、夜間・休日の時間外診療をお受けしています。一人での診療になるため対応できない場合もございますが、精一杯診療させていただきます。

遠隔診療 ※準備中

エキゾチックアニマルの診療可能な動物病院はかなり少ないのが現状です。当院は日本全国からのご相談にもZoomに繋いで遠隔にて対応させていただきます。