今回ご紹介するのは、後ろ足を引きずって調子が悪そうなローソンアゴヒゲトカゲさんのお話です。
ローソンアゴヒゲトカゲはオーストラリアに生息しているトカゲの一種です。(同じく人気があるトカゲの一種であるフトアゴヒゲトカゲといろいろな共通点があります)簡単にいうと、フトアゴヒゲトカゲを手のひらサイズにまで小さくしたような感じでしょうか。飼育方法も比較的確立しており、飼いやすい品種の一つとされています。
今回のトカゲさん、後ろ足がおかしいということで来院されました。レントゲン検査をするも、大きな異常は見つからず・・・原因が分からず血液検査をすることになりました。
その結果、尿酸の数値がとても高いことが分かりました。
僕らと異なり、爬虫類は蛋白質の最終代謝産物を尿酸という固形で排泄します。僕らは腎臓で尿を作る時に尿素として液体で排泄します。しかしながら、遺伝的な背景も含みプリン体を過剰に摂取すると尿酸が蓄積し「痛風」となってしまうことも人間ではあります。
それに対し、爬虫類では腎臓が悪くなって、尿酸の排泄に支障をきたすと「痛風」になってしまうこともあります。
従って、爬虫類でも人間でも「痛風」の治療は同じお薬をつかうことがあります。検査と治療の甲斐もあってか、順調に尿酸の数値は下がって、元気になってくれました。(いまではまったく普通に歩いて元気で食欲もあります!)
ローソンアゴヒゲトカゲさんの写真。アトアゴヒゲトカゲを小さくした感じでしょうか (体重は60gほどで手のひらサイズ)。とても大人しく、飼いやすいトカゲの一種とされています。
レントゲン上は特に大きな異常はなさそうです・・・
採血しているところです。しっぽから採血します。とてもお利口で、終始協力的でした。(小さいので採血量に注意ですが・・・)
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