今回ご紹介するのは、お尻から赤黒いものが出ているカナヘビさんのお話です。
春の暖かい時期は、虫達も含めいろんな動物達が野原を闊歩する姿が散見されるようになります。カナヘビさんも身近でみられる、そういった動物達の一つです。
小さくて、動きも素早いので捕まえるのはなかなか大変です。
今回のカナヘビさん、お尻から小さい木の枝が出てきて、それを引っ張ったら写真のような赤黒いものが出てきたという事で来院されました。
これは、「総排泄腔脱」という病気なんですが、皆さんが聞いたことある病気としては脱腸のイメージでほぼ問題ないと思います。いきんだり、繰り返しの下痢など、腹圧が過剰にかかってしまったときに起こる可能性があります。
内臓が反転してお尻から出てしまっているので、それを正常な位置に戻して、再脱出しないようにお尻の孔を一糸だけ縫合して様子をみます。
動く上に、これだけ小さいとなかなか大変ですが、局所麻酔だけで処置は終わりました。これで大丈夫そうです。
来院されたニホンカナヘビさん。体重は3gしかありません。小さい・・・
お尻から赤黒いものが出ています (赤丸)・・・総排泄腔脱です。
脱出した臓器を元の位置に戻して、一糸だけ縫合しました。これでとりあえず再脱出はしないとは思います。
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