症例紹介

Case introduction
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膀胱結石


今回ご紹介するのは、血尿がみられたモルモットさんのお話です。

モルモットやウサギなどの草食動物は正常でも赤い尿をすることがあるのをご存知でしょうか?

これは「ポルフィリン尿」といって代謝の関係上、尿に「ポルフィリン」という物質が排泄され、オレンジ色〜赤色になってしまうのです。 見た目では血尿なのか正常なのか判断が困難な場合もあるので、尿検査試験紙で血液が含まれているか確認します。

今回のモルモットさんも血尿を主訴に来院されました。 尿を検査してみると、ポルフィリン尿ではなく、確かに血尿であることが確認されました。

モルモットで血尿が見られる場合は、膀胱炎や膀胱結石などが疑われます。 従って、続いてエコー検査を実施して膀胱や腎臓の画像診断に進みました。 その結果、膀胱内に直径5mmの小さな石があるのが確認されたのです。

膀胱結石です。 モルモットの場合もウサギと同様に、膀胱結石の成分としてはカルシウムを主体とした結石なので、カルシウムを制限した食餌に変更してもらいました。

それから、約1ヶ月・・・血尿もおさまり、膀胱結石が小さくなっているか、はたまたなくなっているか、経過で来院されました。 膀胱のエコー検査をしてみると・・・結石がきれいになくなっていました!

膀胱内に結石ができてしまうのは、尿に結石の材料が豊富に含まれている状態つまり、飽和状態にあると考えられ、これは尿を濃縮する能力や水を飲む量などその子の体質に依存するところが大きいと思われます。 従って、膀胱結石が無くなったとはいえ、現在のお食餌を継続してもらうことで経過観察としました。

膀胱結石の症状

膀胱のエコー検査をしているところです。飼い主さんと一緒なので、仰向けでも安心している様子。もう少し、そのまま我慢です。

膀胱結石の症状

一ヶ月前の膀胱のエコー検査の写真です。赤丸で示したものが膀胱結石です。直径約5mmでした。

膀胱結石の症状

治療を開始して約1ヶ月。膀胱内にあった結石が無くなりました!その後は、食餌療法を継続して定期的な健診で経過観察です。

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