症例紹介

Case introduction
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去勢手術②


今回ご紹介するのは、フクロモモンガの去勢手術についてです。

フクロモモンガは自然界では雄1匹に雌数匹の群れを形成して生活しています。縄張り意識が強く、他の雄とはかなり激しく争う姿勢もみられます。 こういった背景から、社会性も高くなるべく雄と雌を一緒にするなど本来の自然環境に近い形で飼育しないと、そのストレスから自咬症を発症してしまうケースが比較的多くみられます。

今回のフクロモモンガさんも男の子単独での飼育環境でした。自分でお尻などを齧って痛そうにギィギィ鳴いていました。遠方からでしたが見るに耐えられずご家族で当院に来院されました。自咬症です。

当院に来院される自咬症のフクロモモンガさんは今のところすべて男の子です。 おそらく、性的なストレスもあるのではないかと考えられています。

そういった可能性の話、今後のお話をさせていただき、自分で噛めないようにエリザベスカラーの設置と去勢手術を行いました。

手術も無事に終わり、術後の経過も良好です。 去勢手術後、いままで自分で齧っていた傷も含めて治ってしまうとそのまま齧らない期間が続く症例もあります。あとは環境次第でもありますが、再発がないことを期待して経過を見守るだけです。

去勢手術の症状

自分でお尻を齧ってしまったフクロモモンガさん。ペニスが脱出してしまって戻らなくなってしまいました。今から去勢手術とペニスの切除を行います。

去勢手術の症状

麻酔で眠っている間に、毛刈りと消毒をします。赤丸が陰嚢でこれごと切除します。

去勢手術の症状

無事、手術が終わりました(陰嚢と脱出していたペニスが無くなっています)。眠っている間にエリザベスカラーを設置しておしまい!頑張ったね!!

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