症例紹介

Case introduction
症例紹介の写真

骨折②


今回ご紹介するのは、高いところから落ちて足の骨が折れてしまったセキセイインコさんのお話です。

空を飛ぶ事ができる鳥なのに、高いところから落ちて足の骨を折ってしまう事なんてあるの?

鳥を飼育された事が無い方にとっては、確かにこれは当然の疑問なのかもしれません。その一方で、鳥を飼育されたことがある方なら、こういう事故が起こってしまうのは普通に「ありえる」上に、その理由もわかるのではないでしょうか。

その理由とは・・・翼の一部を切ってしまうからです。

翼を切る理由としては、室内で放鳥したときに窓やドアから逃げて行かないようにするためや、放鳥時に捕まえやすくするため。

それに対して、鳥さんは「自分は当然飛べるもの」として、高いところからでも構わず飛び立とうとしますが、上手く飛ぶ事ができずそのまま落下して、足に強い衝撃を受け、骨折してしまいます。

飼育環境によっては、骨がスカスカになってしまい、骨折しやすい状態になっていることもよくあります(以前の症例参照)。

今回のセキセイインコさんも、高いところから落下して足の骨が折れてしまいました。折れた方の足を挙げて、骨折したときになるどす黒い内出血の跡が確認されました。

レントゲン検査をしてみると、やはり足骨中足骨が斜めに折れていました。骨のズレはひどくなく、ギプス固定で様子をみることにしました。

それから2週間、経過は良好でもう普通に歩くことができるまでに改善していました。確認のレントゲン検査でも骨は綺麗にくっついており、ギプスを外して経過観察となりました。

翼の一部を切ることは、大きなデメリットがあります。その点をよくよく考えて、するかどうか考えてみてくださいね。

骨折②の症状

高い所から落下したあと、左足をあげたままでいることに気がついて、急遽来院されました。

骨折②の症状

左足を見てみると、内出血した後があり、腫れているようです(赤丸)。

骨折②の症状

レントゲン写真を撮影してみると、やはり骨が斜めに割れてしまっていました。骨折して、骨の断面から出血し、それが内出血の跡として残ってしまうのです。

骨折②の症状

ギプス固定(赤丸)をして2週間。もう普通に歩く事ができるようになりました。再度レントゲン検査をして、骨折が治っていることを確認して治療おしまい!無事、くっついてくれて良かったです!

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